燃料が不要:低温磁気熱分解炉、無害化する装置です

低温磁気熱分解炉は、有機物を焼却せずに、低温・低酸素の磁気イオン化した空気で熱分解し、無害化する装置です。ダイオキシンなどの有害物質の発生を抑制し、CO2排出量を削減できる点が特徴です。また、処理後の灰は弱アルカリ性のセラミック（MGパウダー）として残る場合があり、再利用可能なガスや油を生成できる製品もあります。 

主な特徴

焼却炉とは異なる: 燃やすのではなく、熱分解（化学反応）で処理します。

低酸素の特殊な空気: 磁石でイオン化させた特殊な空気を炉内に送り込み、低酸素状態で熱分解を促進させます。

有害物質の抑制: 低温・低酸素環境のため、ダイオキシンやNOx（窒素酸化物）の発生を抑えられます。

燃料が不要: 一度炉心を作成すれば、その後は燃料を必要とせず、磁気イオン化した空気のみで連続運転が可能です。

高い減容率: 廃棄物の量を300分の1～400分の1程度に減らすことができます。

環境への配慮: 黒煙やCO2の排出が少なく、環境負荷が低いとされています。 

処理プロセス

廃棄物を炉に入れます。

磁石でイオン化させた空気を炉内に送り込み、低酸素雰囲気を作ります。

低温で熱分解が進みます。

処理が進むと、有機物は無機物と炭素を含まないセラミック（MGパウダー）やガス、油などに分解されます。

最終的に、炉内にはセラミックや灰が残ります。 

注意点

投入した廃棄物に金属やガラス、石などの無機物が含まれている場合は、そのままの形で残ります。

製品によっては、最初の炉心作成のために着火が必要な場合があります。